彼の姿こそ私たちが本来追うべき姿。私たちは神の前に裁かれるならば、その罪のために神から永遠に切り離され、そのためにこのように呪われた者とならなければならなかった。その打ち傷ひとつひとつに目をそらさず、流される血潮に、釘づける音に、逃げずに向き合うなら、そこに私たち自身が見えるはずです。彼の貧しく卑しくなった姿こそ、すべてを捧げ尽くした姿。私をあなたを愛し尽くした姿なのです。そこに私たちのすべての源泉があるのです。

《詩篇 22篇》
わが神、わが神。どうして、私をお見捨てになったのですか。遠く離れて私をお救いにならないのですか。私のうめきのことばにも。
わが神。昼、私は呼びます。しかし、あなたはお答えになりません。夜も、私は黙っていられません。
けれども、あなたは聖であられ、イスラエルの賛美を住まいとしておられます。
私たちの先祖は、あなたに信頼しました。彼らは信頼し、あなたは彼らを助け出されました。
彼らはあなたに叫び、彼らは助け出されました。彼らはあなたに信頼し、彼らは恥を見ませんでした。
しかし、私は虫けらです。人間ではありません。人のそしり、民のさげすみです。
私を見る者はみな、私をあざけります。彼らは口をとがらせ、頭を振ります。
「主に身を任せよ。彼が助け出したらよい。彼に救い出させよ。彼のお気に入りなのだから。」
しかし、あなたは私を母の胎から取り出した方。母の乳房に拠り頼ませた方。
生まれる前から、私はあなたに、ゆだねられました。母の胎内にいた時から、あなたは私の神です。
どうか、遠く離れないでください。苦しみが近づいており、助ける者がいないのです。
数多い雄牛が、私を取り囲み、バシャンの強いものが、私を囲みました。
彼らは私に向かって、その口を開きました。引き裂き、ほえたける獅子のように。
私は、水のように注ぎ出され、私の骨々はみな、はずれました。私の心は、ろうのようになり、私の内で溶けました。
私の力は、土器のかけらのように、かわききり、私の舌は、上あごにくっついています。あなたは私を死のちりの上に置かれます。
犬どもが私を取り巻き、悪者どもの群れが、私を取り巻き、私の手足を引き裂きました。
私は、私の骨を、みな数えることができます。彼らは私をながめ、私を見ています。
彼らは私の着物を互いに分け合い、私の一つの着物を、くじ引きにします。
主よ。あなたは、遠く離れないでください。私の力よ、急いで私を助けてください。
私のたましいを、剣から救い出してください。私のいのちを、犬の手から。
私を救ってください。獅子の口から、野牛の角から。あなたは私に答えてくださいます。
私は、御名を私の兄弟たちに語り告げ、会衆の中で、あなたを賛美しましょう。
主を恐れる人々よ。主を賛美せよ。ヤコブのすべてのすえよ。主をあがめよ。イスラエルのすべてのすえよ。主の前におののけ。
まことに、主は悩む者の悩みをさげすむことなく、いとうことなく、御顔を隠されもしなかった。むしろ、彼が助けを叫び求めたとき、聞いてくださった。
大会衆の中での私の賛美はあなたから出たものです。私は主を恐れる人々の前で私の誓いを果たします。
悩む者は、食べて、満ち足り、主を尋ね求める人々は、主を賛美しましょう。あなたがたの心が、いつまでも生きるように。
地の果て果てもみな、思い起こし、主に帰って来るでしょう。また、国々の民もみな、あなたの御前で伏し拝みましょう。
まことに、王権は主のもの。主は、国々を統べ治めておられる。
地の裕福な者もみな、食べて、伏し拝み、ちりに下る者もみな、主の御前に、ひれ伏す。おのれのいのちを保つことのできない人も。
子孫たちも主に仕え、主のことが、次の世代に語り告げられよう。
彼らは来て、主のなされた義を、生まれてくる民に告げ知らせよう。